◆ディパーテッド (152分)
おススメ度
「これでアカデミー賞はありえないかと」
香港版と比べずに見た方がいいかな。
 香港版「インファナル・アフェア」ではアジア人ならではの抑制の効いた緻密な心理描写が随所に感じられて、それが素晴らしい緊迫感を生んでいたという記憶があるのですが、やはりハリウッド版となりますと全てがアメリカーンな軽さ・ドライさで表現されてしまうので、あらすじは同じでも全然違う作品に感じられます。特にマット・デイモン演じる警察内部の内通者となったビリーが、なんか軽いんです。内面の葛藤が感じられない奇妙な人物になってます。かといってレオナルド・ディカプリオがいいという訳でもありませんが、一番落差の感じられた人物のように思います。だから、香港版はもう思い出さない方がいいでしょう…。
 人物描写についての批判的な目を閉じてみれば、互いの追跡劇はそれなりに楽しめます。どちらが先にドジを踏むのか。食うか食われるか。マフィアに潜入したディカプリオの状況は悲惨で大いに同情に値するので、気がつけば応援しちゃってるんですね。どうなるか分かっていても、身を案じてハラハラしてしまう。そういう面白さがありました。
 しかし、最後の最後のオチにはちょっと呆気にとられました。すごく
取ってつけた感があるんですが、もうちょっとどうにかならなかったんでしょうか。