「読み応えアリ」謎解きミステリ
…ミステリ・サスペンス大好き。そこに良質の人間ドラマが加わると心に残ります


理由/宮部みゆき
「占有屋」という商売?を初めて知り、そのからくりが興味深いと同時に社会の暗部を知って愕然。
そして何組も登場する家族それぞれの「想い」が交差して生まれる事件が本当に切ないのです。
作り物の家族、心を失くした怪物、哀しいプライド、そして救い。大林監督の映画も素晴らしいです。

火車/宮部みゆき
同氏の作品中、「理由」と並ぶ傑作だと思います。淡々とした硬い語り口で、悪意なく罪のある
人間を描いているところが気に入っています。押し付けがましくなくて、文体そのものがカッコイイ。
最近はどうも優しすぎて。「誰か」はあまり印象に残らなかったが、「名もなき毒」はいいのかな〜?
永遠の仔/天童荒太
題材は一時期まるで流行り物のようだった「アダルトチルドレン」「トラウマ」「幼児虐待」。
新しさはなさそうに思うのですが、主人公達の悲痛なまでに狂おしい叫びに心をかき乱されます。
こんな子どもいるかな?と疑問には思うけど…作者の力の入りように圧倒される作品。
沈まぬ太陽/山崎豊子
日航機墜落事故をモデルにした、怒り心頭のノンフィクション(ミステリじゃないか)。
読みながら憤りすぎて、最後までイライラしっぱなし。本を読んで悔しさの涙を流すなんて…!
社会が腐っている。本当にこれを読んで感動するべき人が、当然、読まないんでしょうね。
マークスの山/高村薫
面白かったと思っていたけど、改めてここで何か書こうとしてみると、そうでもなかったような…?
単に精神病の患者の心理と行動を興味本位で、覗き見趣味で読んでいたような気もします。
しかし女流作家とは思えない力強い文章。ハマるまではちょっと読みづらい、荒削りな印象です。

そして誰もいなくなった/アガサ・クリスティー
小学生の時に読んで、初めて本で「コココ、コワーーー!」と思った作品。
サスペンス映画を観ているような臨場感がありました。一体、次に誰が「消える」のか…。
トリックもすごく面白いと当時は感じました。ポアロシリーズが好きでしたが、それを抜いて最高!
オリエント急行の殺人/アガサ・クリスティー
超有名なこの作品のトリックを知っている人が読めば、面白さは半減するかもしれませんが…。
「ココ、コレは!」と唸らされました。密室殺人としての舞台もゴージャスで素敵です。
エルキュール・ポアロの個性と頭脳も最高に光ってます。
黒猫◆モルグ街の殺人/エドガー・アラン・ポー
優れた心理・情景描写で、目の前にその場面が広がっているような気さえしてきます。
惑溺される恐怖…凄惨な事件なのに、どこかロマンチック。薫り高い文学作品。
イメージは、星のない湿った夜の、雲間の月です。

ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン
ベストセラーになっただけある、読んで頭スッキリ、万人にウケるであろう娯楽大作。
シドニィ・シェルダンから下品さをマイナスして、知的好奇心くすぐる雑学をプラスした感じかな。
安心して一気に読んで、「あ〜、面白かった!」とひと息つきましょう。